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2008年6月12日 (木)

派遣労働者の怒り

 秋葉原通り魔事件は、理不尽に命を奪われた人たちのことを
考えると、決して許される行為ではありません。

 しかし、その背景の派遣労働のあり方をどうにかしない限り、
同じような事件が起こるのではないかと危惧しています。

 僕の場合、専門技術者と言うことで5年とか3年とかの
長期派遣でしたが、それでも将来不安で、精神のバランスを
崩した一因になったと思います。
 それが、もっと短期の月ごととか、ましてや日雇い派遣なんて
いつ首を切られるかわからない状態では、仕事を通しての
誇りなど持ちようがありません。

 今回の加藤容疑者は、リストラ対象者を免れたのにリストラされると
勘違いしたと報道されていますが、いろいろ調べるとこの、トヨタの
工場では、その1ヶ月後に派遣労働者は全員クビだったようです。

 こういういつでも切ることが出来る雇用形態というのは
雇用主だけにメリットがある雇用で、労働者にとっては
デメリットしかありません。
失業するよりは良いではないかという声もありますが、
継続的に労働者が必要なのであれば、ちゃんと雇用すれば
良いのです。一年以上の派遣の場合の雇用義務も
守っていない企業がほとんどではないですか。

 本人の努力が足りないという声もありますが、ポスドクの
問題はどう考えるでしょうか。つくばではポスドクと呼ばれる
博士号をもった優秀な人間が、任期付き雇用の形で
不安定な働き方を強いられているのです。
 博士号ですよ。そのような人間も努力不足なんでしょうか。

 つくばの研究所ではポスドクが多く生息しています。
また、研究所のほとんどでは非常勤職員として事務職の女性が
いるのですが、彼女らのほとんどは半年契約です。
何度か更新されますが、限度もあります。
なぜ半年か?
半年以内の雇用なら有給休暇も与えなくて良いからです。

 国の研究機関でさえもこれですから、もっと悲惨な派遣の形態の
労働者は、声なき声を上げることも出来ず、怒りを内側に
押し込めて我慢しているだろうと思います。

 そのほとんどは、犯罪を犯すこともなく、日々の仕事を
忍従とともにこなしています。いつリストラされるかに
おびえながら。

 この派遣労働者達の怒りが臨界点に達したとき、どのような
ことが起こるのか、恐ろしい気がします。
やっと、最近、プレカリアートという言葉で、連帯を進める
動きが出てきました。労働組合にも入れない非正規労働者の
連帯の動きが、政策を動かすまでに育っていけばいいなと
思っています。

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